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 悲しいPCの製品寿命

 

 PCには製品寿命があります。

 悲しいことに、他の一般耐久消費財と呼ばれる家電製品のそれより、かなり短いものです。PCを構成する基幹部品でありかつ経年劣化により故障の発生しやすい外部記憶装置(あくまでCPUからみての外部ですが)のひとつハードディスクドライブの製品寿命は、使用環境にもよりますが、6年以上元気よく動くものもあれば、半年でクラッシュして使い物にならないものもあります。

 

 だいたい平均すると3〜5年くらいでケースから微かな異音が出てきたり、OSエラーが出たりして「そろそろ危ないぞ」というアピールをしてくれるPCが多いのですが、中にはある日突然「ウンともスンとも」動かなくなって、データやらなんやら全部お釈迦になってしまうトラブルもあり、決して調子良く動いているPCであっても、日々の作業ファイルや更新ファイルのバックアップは小まめにとっておく必要はあります。PCを決して過信してはいけません。

 

 よく顧客先で見かける、部長さんや課長さんの広い机の上に鎮座しているデスクトップPCやノートPCをお見受けするたび、”仕事やってるぞー”アピールのための机上のディスプレイ(陳列物)としての役割だけなのか、週に一回も電源をONされることのない、”ただ置いてあるだけのPC”が本来の性能を発揮することなく、ほとんどマインスィーパやソリティアしか開かれたことのないまま寿命を終えていくのでは・・・と悲しいご主人にめぐり合った悲しいPCの結末に思いを馳せます。

 

 かくいう小生、マニアこだわりの選りすぐりパーツでせっせと組み上げた自作PCに、RAMディスクとしても使うためにメモリを最大実装し、10年前位の古いデザインのタワーケースに大容量の電源ユニットを装着し、増設搭載可能なだけのハードディスクドライブや高速のSSD(ソリッドステイトディスク)をRAID増設し、複数種の何世代ものOSをマルチに入れて、水冷ファンにてオーバークロックした高性能CPUパワーを目いっぱい絞り出し、日々の作業に存分に使ってやることこそ、PCにとって機械冥利につきるはず、と一人合点しつつ過去に数十機のPCの製品寿命を全うさせました。南無三〜  top