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 作業効率を上げるために

 

 世界に誇れる我が国の某大手メーカーでは、作業の流れを徹底的に分析し同じ作業でも機械や部品や担当者をどこに配置すれば効率があがるか、自動車メーカーの工業用溶接のロボットアームの作動範囲の半径や動線の軌跡を解析して、いかに作業効率を上げられるかを現場作業担当者ひとりひとりが取り組んでいるそうです。 1秒短縮できる工程改善を提案して認可されるとボーナスアップという話も聞きます。

 

 またセル方式といって、商品の受け渡しのロスを極力省き、かつ製作者の責任所在を明確にして職業意識につながるモチベーションを高めるため、たったひとりですべての作業をすべてやり通す手法も取られる業種もあります。

 

 とあるオフィスでは・・・

  ・・・書類を持って右往左往、アイデアや結論の出ない会議ばかり・・・

  ・・・作業全体が見えず自分の仕事の脈絡が掴めない・・・

  ・・・作業分量と責任分担に明らかな格差があるが誰も改善しようとしない・・・

  ・・・残業手当のために敢えて業務遅延させているサボタージュ常習者・・・

  ・・・逆に当たり前のように深夜までサービス残業を強いる上司がいる・・・

 などなど、まだまだ改善の余地がここあそこに・・・。

 

 岡目八目とは良く言ったもので、アウトソーシング業務分析で問題点が明確化し、作業効率化の第一歩になるケースも多くあります。

 

 職場環境三要素 色調・音響・芳香

 

 見落としがちな作業環境として、人間の五感に訴える要素が上げられます。

 当然ながら、壁やフロアや天井が汚れていたりしては全然お話になりませんし、それらの配色が、どんよりしたグレーやくすんだブラウンだったりすると”やはり気分もどんより”、この環境ではやる気はあまり出ないだろうなあ、と感じる職場にときどき出くわします。

 

 また、オフィスの光源とパソコンデスクや液晶モニターレイアウトも大切で、安物だが見た目は綺麗な家庭用の光沢液晶モニターが全反射し、眩しくて直視出来ない画面上で網膜にずっと光の拷問に耐えながら、長時間PC作業を強いられて、眼精疲労が重なって仮性近視に陥いるオペレーターの方も多くおられます。

 

 作業中に耳に入る音、これも作業効率に大きく影響します。営業電話がひっきりなしに鳴る職場では、考えがまとまりませんし、些細なミスも出てしまいます。まともな作業はまず望めません。いまだに自分の肉声をアナログ変換した不正確な音声ノイズを使って感情も載せて、連絡相手を、まるで目覚まし時計のごとく、強制的に騒音や振動で無理やり呼び出して、相手の都合も考えず、相手の時間の犠牲も顧みず正確に情報伝達できると信じている前時代の遺物(Telephone)を、いまだに最善最高のコミュニケーション手段と信奉され酷使されている方々がなんと多くおられますことでしょう。

 

 それから、もっとも気になるのが嗅覚で、作業効率に著しく影響します。タバコ臭いオフィスなんて今どき在ってはなりません。愛煙家のかたには失礼ですが、彼らの嗅覚はかなり麻痺してますので、ご自身のタバコ臭にお気づきでないかたも多いです。その異臭を消すために、強烈なオーデコロンを纏って打ち合わせにおいでになるかたもおられ、迷惑千万。とても良い営業結果が得られるとは思えない営業マンもお見かけします。 もちろん強烈な芳香のある、一週間も風呂にはいらないでも平気な欧州の某ファッション大国製の有名ブランドの香水をぷんぷんさせながら、高価なスーツ姿でハイヒールをコツコツとフロアに響かせながら闊歩されるビジネスウーマンの周りの男性がたのモチベーションははたしてどれほど上がっているのやら...。  top